教育と訓練は似ているようで違うものです

日本の教育機関といえば学校だと多くの方が思っていますが、学校は本当に教育機関なのでしょうか。
小学校で学ぶことができるのは、算数や国語、理科、社会などです。
どれも重要なことばかりですが、江戸時代にあった寺子屋でも読み書きそろばんくらいは教えていました。
読み書きそろばんは訓練を続ければ誰でも上達するものですが、それで教育を受けたことになるのでしょうか。
読み書きそろばんに限らず、手足を使って行うことは何度も繰り返し訓練すれば上達します。
1日何個もキャベツを千切りにしていれば、1年のうちには千切りのスペシャリストになれるでしょう。
ところが、それで立派な教育を受けたということにはなりません。
訓練と教育は似ているように見えますが、よく考えてみるとまったく違うものだということがわかります。
教育とは、頭の使い方を教えることなのではないでしょうか。
本を読んでも字面を追うだけでは本質に迫ることはできません。
字を読んで、これはどういうことなのだろうかと考える方法を教えるのが教育ではないでしょうか。
考える方法を身に付けることができれば、いつどんな時でも学ぶことができるからです。